【体験談】ボストンキャリアフォーラム2年連続参加で学んだ就活戦略

    海外大学に通う学生にとって、日本での就職活動は情報が限られており、難易度が高いと感じる人も多いのではないでしょうか。私自身、海外大から就活を始めたときは「就活情報難民」状態でした。2022年に初めてボストンキャリアフォーラム(ボスキャリ)に参加しましたが、結果は惨敗。しかしその経験を糧に準備を重ね、翌年2023年のボスキャリでは複数の企業から内定を獲得。最終的にはBIG4や大手企業からもオファーを得ることができました。

    ここでは、ボストンキャリアフォーラムとは何か、そして私がどのように準備を進めたのかを、これから参加する海外大生に向けてまとめます。

    目次

    ボストンキャリアフォーラムとは?

    • 毎年11月にボストンで開催される、バイリンガル学生向け就活イベント
    • ロンドンやLAでも開催されるが、ボストンが最大規模
    • 3日間という短期間で内定が出ることもある
    • 事前応募(オンライン選考)と当日ドロップインの両方がある
    • ディナーやコーヒー面談に招待されるケースもあり、選考の一部や内定後フォローとして活用される

    私が2年目で工夫したこと

    2022年は準備不足で失敗しましたが、2023年は以下の工夫で大きく変わりました。

    1. ウェブテスト対策

    • バンクーバーにあるテストセンターに週1回の頻度で通い、とにかく数をこなす
    • 苦手科目は解説を徹底的に読み込み、慣れで点数を底上げ

    2. 情報収集

    • 日本で就活した友人、海外大から日本に就職した先輩から情報を得る
    • Twitterの就活アカウントを活用し、面接結果や最新情報をキャッチ
    • OB訪問(Matcherやビズリーチなど)でES添削や面接対策を実施
    • 就活エージェント(帰国GO、コネクトジョブ、BEATEなど)を利用して説明会や面談に参加

    3. 自己分析

    • 1年目は業界が曖昧で一貫性がなかった
    • 2年目は「組織人事コンサル」「人事」「人材」に絞り、強み、価値観、志望動機を明確にした

    私は他の海外大生と比べて、ずば抜けた実績があったわけではありません。だからこそ意識したのは 「数をこなすこと」「自分ならではの差別化」 でした。

    大学の講義が終わった後、多い日には一日5つのOB訪問、説明会、面接を詰め込み、ひたすら数をこなしました。効率的に動きながら、少しでも多くの企業や社会人と接点を持つことを大切にしました。

    差別化の部分では、面接で必ず 「バンクーバーでの長期インターンシップ経験」「大学編入の経験」 を話すようにしていました。他の就活生の多くが交換留学や大学からの海外経験なのに対し、私は高校から海外に出ており、海外歴が長く話せるエピソードの多さも強みでした。さらに大学1年生の頃から、バンクーバーのローカル環境でアルバイトを続け、オフィスジョブのインターンシップにも挑戦していたことが、差別化ポイントとなったと思います。

    ボスキャリ準備

    スケジュール

    • 6~7月:オンライン説明会や選考開始
    • 8月:就活エージェントと面談、戦略を固める
    • 9~10月:ボスキャリ応募企業の書類・一次面接
    • 11月(直前~当日):最終面接やディナー、当日ドロップイン

    👉 「3日で内定が取れる」というイメージがありますが、実際は数か月前から選考が始まっているため、早めの準備が必須です。

    服装について

    基本的には黒髪 × スーツが無難です。会場を見渡すと、やはりスーツ姿が圧倒的多数でした。もちろん、金髪やスーツ以外の人もゼロではありませんが、少数派です。特に第一志望企業が「日系大手」の場合は、やはりスーツで臨んだほうが安心です。

    持ち物について

    3日間で多くの面接や移動があるため、持ち物も工夫が必要です。私が実際に持って行って役立ったものはこちらです。

    • パソコン:レジュメを求められたとき、会場で印刷できると便利
    • 軽食:面接が詰まるとランチに行く時間がないため
    • 絆創膏:意外と会場内を歩き回るので靴ずれ対策に必須
    • ファイル:レジュメや企業からもらった資料を整理できる
    • 携帯の充電器:合否の連絡が電話で来ることもあるため、バッテリー切れはNG

    持ち物は少しの工夫でストレスが大きく変わります。特に、会場は広く足も疲れるので「靴」と「絆創膏」は軽視できません。

    ディナーについて

    ボストンキャリアフォーラムでは、面接や説明会だけでなくディナーやコーヒータイムに招待されることがあります。
    ディナーは、すでに内定が出た学生を呼ぶ企業もあれば、選考途中の段階で呼ぶ企業もあります。つまり「ディナー=内定確定」というわけではなく、それは企業によって異なります。

    大事なのは、事前に志望企業の優先順位を決めておくこと。 ボストンに行ってから複数のディナーが同じ時間に被ることもあるので、迷わず選べるよう準備しておくと安心です。

    私は実際に、ディナーに参加したことで企業の雰囲気をより深く感じることができました。最終的に入社を決めたのも、ディナーでの体験が大きかったです。食事の場だからこそ、普段の面接では見えにくいカルチャーや社員同士の関係性がよく分かります。

    宿泊先:ボストンで泊まったホテル

    私が2022年泊まったのはSheratonで、2023年のボストンキャリアフォーラムで泊まったのは、The Lenox Hotel(レノックスホテル) でした。会場となるHynes Convention Center(ハインズ・コンベンションセンター)から徒歩数分の距離にあり、立地は最高。朝の移動に時間を取られないのは大きなメリットでした。

    • 会場近くなので、面接の合間に一度ホテルに戻って休憩できたのが便利
    • ロビーや周辺のカフェは、同じくボスキャリ参加者でいっぱい
    • 宿泊費はやや高めでしたが、「面接でベストな状態で臨むための投資」と考えました

    ボストンキャリアフォーラム期間中はホテルがどこも混み合います。会場近くのホテル(Lenox、Sheraton、Hiltonなど)はすぐに埋まるので、早めの予約がおすすめです。

    また、会場は毎年同じではないので要注意です。

    実体験から学んだ注意点

    • フライトトラブルは起こりやすい。2022年はトロント経由便が欠航し、初日の面接をすべて失いました。翌年は経由地をシアトルに変えて無事到着。
    • 会場では多くの学生が集まり、内定を得る人と落ち続ける人の差がはっきり出る。焦らず、自分のペースを守ることが大切。
    • 英語ができるのは当たり前。そのうえで「自分の強み」を伝えられるかが勝負。

    内定が出てからが本当のスタート

    一つ内定が出ると「もう就活をやめてもいいかな」と思う人もいますが、私はむしろそこからがスタートだと感じました。内定を持っていることで自信につながり、面接でも余裕を持って話せるようになります。企業によっては「保有内定」の欄があり、他社の内定を記入できる場合もあるので、多少なりともプラスに働くこともあるかもしれません(ただし確証はありません)。

    私自身、Big4の内定をいただいた時は「ここに行くのかな」と思っていましたが、その後も選考を受け続けた結果、最終的には別の企業を選びました。大手企業や総合商社の最終面接では、周りの学生もすでにBig4などの内定を持っている人が多く、「もっと上を目指す」姿勢が印象的でした。

    新卒カードは一度しか使えません。だからこそ、内定が出ても安心せず、自分が本当に納得できる選択をすることが大切だと思います。

    海外大生へのアドバイス

    • 海外大だから有利、という考えは捨てるべき。むしろ差別化が必要。
    • 「なぜその業界・企業なのか」を明確にし、納得感のある志望理由を用意する。
    • 周囲と比べすぎない。自分の価値観を軸にした就活を進めること。
    • 嘘の志望動機やガクチカはすぐに見抜かれる。正直に自分の経験や価値観を伝える方が、カルチャーフィットする企業と出会える。

    まとめ

    ボストンキャリアフォーラムは「3日で内定が出る」イメージが強いですが、実際は数か月前からの準備が成否を分けます。私自身、1年目の失敗を経て、徹底したウェブテスト対策・情報収集・自己分析を行い、2年目に複数内定を得ることができました。

    これから参加する海外大生の皆さんも、早めの準備と自分らしい就活戦略を持って挑んでください。

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